アウトドアブランド ARC'TERYX(アークテリクス)
アウトドアブランド ARC'TERYX(アークテリクス)
ARC'TERYX(アークテリクス)の名前は、「始祖鳥(ARCHAEOPTERYX LITHOGRAPHICA)」に由来しています。ロゴにも始祖鳥の化石が描かれ、地球上で初めて翼を持ち、地上の世界から自由になった動物に対する、リスペクトが表されているのです。今回はそんな有名アウトドアブランド、ARC'TERYXについてご紹介します。
ARC'TERYXの歴史
ARC'TERYXは1991年にカナダで誕生した、登山ウェアやギアを開発しているアウトドアブランドです。創業者のデイブ・レインとジェレミー・ガードはいずれもクライマーであり、2人はまず自分たちが使いたいクライミングハーネスを作ろうとして、Rock Solid社を設立しました。やがて、熱でナイロンを溶かして圧着する、ラミネート加工技術によって作られたハーネスは、ローカルクライマーたちの絶大な支持を得ることになります。その後、ハーネス以外のアウトドア製品を作ることも要求されるようになり、会社はARC'TERYXへと生まれ変わるのです。
このように、クライマーがクライマーのために高機能なギアを作り出すことから始まったARC'TERYXは、今では高品質の素材や先端技術を駆使し、独創的なデザインと融合して製品化するブランドとして知られています。熱を利用した圧着ラミネート加工や止水ジッパーなど、後に一般化して広まった技術も、同社がいち早く採用して実用化したものです。クライミングやアウトドアの分野では、きわめて先進的な会社と言えるでしょう。
コア層に支持されるクライミングギア
ARC'TERYXのクライミングハーネスは、それまでのハーネスとは異なる新しい感覚のフィット性を持ち、クライミングギアの世界にパラダイムシフトをもたらしたと言われています。
現在でもクライミングやアルペンスキー、スノーボード、ハイキング&トレッキング向けのギアは、同社の主力商品です。ウェアでは、ハードシェル(防水透湿性を持つ頑丈なアウター)とソフトシェル(防水透湿性は完全ではないものの、ストレッチ性や適度な通気性を持つ柔らかいアウター)のいずれも、豊富な製品が取り揃えられています。バックパック、ブーツ、シューズ、グローブ、そのほか専門的なギアも用意され、クライマーやアウトドアアスリートたちから高い評価を得ています。
ARC'TERYXには、コストを抑えるために何かを犠牲にするといった考え方はないようです。これらの製品からは、常に現時点で考えられる最高の品質のものを提供する、というコンセプトが伝わってきます。しかも機能性だけでなく、デザインも斬新であることが同社の人気を支えているのです。
アウターウェアなどのアパレル製品も展開
一方で、ARC'TERYXはアパレル製品の開発にも取り組み、新しいユーザーを獲得しています。アスレチックな感覚を日常のファッションにも生かし、ジャケットはハードシェル、ソフトシェルというカテゴリーが設けられています。それ以外にも、カーディガンやパーカー、シャツ、ポロシャツ、Tシャツ、パンツといったラインアップが用意されています。
アパレル製品の特徴は、たとえTシャツであっても、どこかしらアウトドアな空気を感じさせ、しかも都会的センスのあるデザインがなされている点にあります。カラーバリエーションも豊富で、楽しさを感じさせます。価格帯も一般のアパレル製品と比べて、それほど高いというわけではありません。
タウンユースでも活躍するARC'TERYX製品
ARC'TERYXの製品は、タウンユースでも活躍するものが多くあります。日本でもコアなファンは少なくないようです。
最も人気があるのは、バックパックです。「Arro22」という独創的なデザインのパックは、特に広く支持されています。通勤や通学用に使う人も多く、PCを持ち運んだり、自転車通勤用に愛用したりしている人も見かけます。デザインの面白さ、ある程度の防水性、機能性と頑丈さが、評価されているポイントでしょう。
ほかにはハードシェル、ソフトシェルを中心とした、アパレル系のジャケットも人気があります。ハードシェルは、都会的な新感覚のコートといった趣きです。ソフトシェルについては、そもそもソフトシェルというカテゴリーを一般化させたのは、ARC'TERYXの功績とも言われます。軽量で通気性に富み、動きやすく着やすいジャケットは、これも通勤通学や、都市部での自転車走行、散策、旅行などに向いているでしょう。
アウトドアブランドに興味がある人は、ぜひARC'TERYXというブランドに注目してみてください。